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コロナウイルスの名前の由来

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コロナウイルスの名前の由来

コロナウイルスは、国立感染症研究所によれば、人間に蔓延しているウイルスと、動物から感染し重症化する恐れのあるウイルスとあります。

人間に蔓延しているコロナウイルスは全部で4種類あり、日常的にかかる風邪の原因の10〜15%(冬季がピークで、35%)がこれらのコロナウイルスと考えられ、ほとんどの子供は6歳頃までに感染すると言われています。

症状は、多数の感染者が軽症で治る以外に、ごくまれに高熱が出ることもあります。

ヒトに日常的に感染する4種類のコロナウイルス(Human Coronavirus:HCoV)は、HCoV-229E、HCoV-OC43、HCoV-NL63、HCoV-HKU1である。風邪の10~15%(流行期35%)はこれら4種のコロナウイルスを原因とする。

冬季に流行のピークが見られ、ほとんどの子供は6歳までに感染を経験する。多くの感染者は軽症だが、高熱を引き起こすこともある。

出典 : コロナウイルスとは|国立感染症研究所

SARS

一方、動物から感染するコロナウイルスとして、一つは2002年に中国で発生し、一年弱のあいだに30を超える国と地域に感染拡大したSARSサーズが有名です。

SARSは、キクガシラコウモリに由来したコロナウイルスが、なんらかの原因で人間に感染したもので、WHOの報告によれば、疑い例を含むSARS患者の数は8069人、うち775人が重症の肺炎で亡くなっています(2013年12月時点)。

SARSの死亡率は9.6%となります。

ただし、死亡者の多くは「高齢者や、心臓病、糖尿病等の基礎疾患を前もって患っていた人」で、「子どもには殆ど感染せず、感染した例では軽症の呼吸器症状を示すのみ」(出典 : 国立感染症研究所)でした。

MERS

もう一つは、2012年に中東サウジアラビアで発見されたMERSマーズです。

MERSはヒトコブラクダに由来するコロナウイルスが、なんらかの原因で人間に感染したもので、WHOの報告によれば、これまでに27ヶ国に広がり、2494人が感染、そのうち858人が死亡しています(2019年11月30日時点)。

MERSの死亡率は34.4%と非常に高いものの、感染したとしても特に症状が発症しない(不顕性感染)ひとも多く、無症状者は調査の対象とならず計算に入っていないことも死亡率の高さに繋がっています。

また、SARSと同様、MERSも、高齢者や持病など基礎疾患を抱えているひとが重症化しやすく、子供は罹りづらい傾向にあります。

高齢者や基礎疾患をもつ人に感染した場合にのみ重症化すると考えられる。重症化した症例の多くが基礎疾患(糖尿病、慢性の心、肺、腎疾患など)を前もって患っていたことが解っている。15歳以下の感染者は全体の2%程度であるが、その多くは不顕性感染か軽症である。

出典 : コロナウイルスとは|国立感染症研究所

こうした動物由来のコロナウイルスは、コウモリやラクダだけでなく、家畜や野生動物も含め、様々な動物から固有のコロナウイルスが検出されています。

たとえば、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、ニワトリ、ウマ、アルパカ、シロイルカ、キリン、フェレット、スンクス、スズメなどからも、固有のコロナウイルスが見つかっています。

動物が感染した場合、多くは軽症の呼吸器症状や下痢を引き起こすのみ(一部致死的な症状となる種類もあります)で、種類の壁を越え他の動物に感染するということはほとんどありません。

新型コロナウイルス

2019年に中国の武漢で発生した新型コロナウイルスは、コロナウイルスとしては7種類目のウイルスということになります。

こちらも、コウモリに由来するコロナウイルスが人間に感染したもので、中国を中心に感染が拡大しています。

症状は、鼻水や頭痛、せき、発熱など軽度な場合が多く、場合によっては肺炎や気管支炎など、重度の気道疾患になることもあります(参照 :「新型コロナウイルスについて、改めて知っておくべき「4つのこと」)。

危険なのは、高齢者や持病があるひとで、死亡者の大半が60歳以上の高齢者や以前から糖尿病などの基礎疾患があった者です。

死亡者の最年少は36歳、最高齢は89歳です(2020年2月5日時点)。

今回の新型コロナウイルスの子供への詳細な感染状況についてはまだわかっていませんが、ウイルスに感染した北京在住の生後9か月の女の子は回復に向かっているとのことです(参照 : 新型コロナウイルスの死者について分かっていること)。

予防としては、インフルエンザ(インフルエンザも流行中)と同様、うがい手洗い、食事や睡眠を大切にすることが大事だと言われています。

マスクの効果については賛否あり、マスクはしたほうがいいという声もあれば予防効果としてそれほど高くない、という意見もあります。

新型コロナウイルス対策を巡り、米疾病対策センター(CDC)のレッドフィールド所長は7日、「米国民にとって今、真の脅威はインフルエンザだ。中国湖北省に滞在歴がない人で、呼吸器症状がある場合は可能性が高い」と訴えた。新型ウイルスの予防目的でのマスク使用も「勧めない」とした。

出典 : 米国で新型肺炎よりインフル脅威 CDC、予防マスク「勧めない」

コロナの語源は王冠

以上のように、様々な種類があるコロナウイルスですが、一体なぜ「コロナ」という名前がつけられたのでしょうか。

この名前は、顕微鏡で見た際の形態に由来し、形が「王冠」に似ていることから、ギリシア語で王冠を意味するcoronaという名前がつけられました。

画像 : 国立感染症研究所

英語では、「coronavirus」と表記し、新型コロナウイルスによる肺炎のことは、「Novel Coronavirus Pneumonia(NCP)」と言います。

また、中国語では、「新型冠状病毒肺炎(新型コロナウイルス肺炎)」と呼び、略称では「新冠肺炎(新コロナ肺炎)」としています。