メンヘラの意味と由来
メンヘラという言葉を耳にする機会も多いかもしれません。
メンヘラは、当初ネット中心に使われるネットスラング(俗語)でしたが、日常会話でも頻繁に使用されるようになりました。
メンヘラという言葉は、特に科学的な専門用語や病名というわけでないので正確な定義はなく、ざっくり、精神が不安定だったり心に病を抱えている(ないしは、抱えていそうな雰囲気を持っている)男女を意味します。
なんらかの精神疾患を抱えている人や、抱えていると思われる人は、インターネットの俗語でひとまとめにメンヘラと呼ばれています。
メンヘラは特定の精神疾患を指しているわけではなく、ニュアンスのあいまいな言葉です。
一応、境界性パーソナリティ障害がそれに近いとみる向きもありますが、ネットの内外でこの言葉が使われているさまを見ていると、衝動のコントロールがあまり良くない人、風変りな言動の人、うつ病や不安障害で精神科や心療内科に通院している人などが、一緒くたに「メンヘラ」と呼ばれているように見受けられます。
また、他人を揶揄したり中傷したりするために「あいつはメンヘラだから駄目だ」などと言う人がいる反面、ミステリアスな人物の魅力を語る際に「ちょっと気になるメンヘラだ」といった表現をする人もいて、否定的な言葉とは言い切れない側面も持ち合わせています。
メンヘラ彼氏、メンヘラ彼女といったように、恋愛の会話の際に使われることもあり、この場合は、「かまってちゃん」「重い」「感情の起伏が激しい」男性や女性を意味します。
ちょっと上の世代ではあまり使われることはなく、そもそもこうした言葉自体知らない(メンヘラという言葉は放送禁止用語なのか、テレビでは基本使われませんし、ネットが若い頃から身近だったわけでもない)という人も多いですが、30代、20代、10代といった若者世代では、メンヘラは普通に使用される言葉です。
動画 : メンヘラの特徴20選 あなたはいくつ当てはまる?
それでは、メンヘラという言葉は、一体いつから使われるようになったのでしょうか。
メンヘラの由来は、2010年頃、インターネットの匿名掲示板2ちゃんねるで使われるようになり、語源は「メンタルヘルス(精神の健康)」にあります。
その掲示板で、精神疾患を抱えるひとたちが自分たちのことを指す言葉として「メンヘル」と呼び、その「メンヘル」から、「メンヘラ」へと変わっていったことが言葉の由来です。
当初は「メンヘル」も使用されていたものの、語感のよさから「メンヘラ」が主流になり、2010年代に広がっていくと、一時の流行語というよりも、日常用語の一つとして定着し、現在に至ります。
メンヘラには、定義や診断といった明確な境界線がないことが、気軽に使われる要因ともなり、今のような「メンヘラ」浸透に繋がっているのかもしれません。
ちなみに、メンヘラは、割と女性を対象に使われている言葉ですが、メンヘラ男子という言い方も、最近は割と増えているように思います。
個人的な感覚では、自分が10代の頃よりも、男女ともに、だいぶメンヘラ的なひとは増えた印象を受けます。
社会環境や心身の疲労(女性の場合はホルモンバランスの影響も含め)、ストレスの増加、家庭環境の悪化などが、精神不安定を生み、精神疾患やメンヘラの増加に繋がっているのかもしれません。
以上、メンヘラの意味と由来でした。