スガシカオは本名? 芸名?
ミュージシャンのスガシカオさんは、1966年生まれで東京都渋谷区出身。1997年に『ヒットチャートをかけぬけろ!』でデビュー。
スガシカオさんは、もともと制作会社の務めるサラリーマンとして働き、その後音楽活動を開始します。ただ、作曲自体は大学時代から、作詞は1990年頃から行なっていたようです。
スガシカオさんと言えば、SMAPに作詞提供した『夜空ノムコウ』や、「プロフェッショナル 仕事の流儀」の主題歌である『Progress』などが有名です。
特にこの『Progress』は、番組の雰囲気ともマッチして様々なプロフェッショナルたちの奮闘ぶりを映したドキュメンタリーの感動をいっそう高めてくれます。
さて、この「スガシカオ」という不思議な名前、一見すると芸名のように見えますが、実はこれは芸名ではなく本名です。
スガシカオ=菅止戈男。
名字が菅、名前が止戈男。
漢字にしても不思議な名前ですが、なぜスガシカオさんのご両親は、この「止戈男」という名前をつけたのでしょうか。
止戈男というのは、中国の古典に出てくる「止戈為武(しかいぶ)」という四字熟語が由来で、意味は、争い、暴力を止める、というもの。
スガシカオさんの父親は記者で、孤独と文学と酒を愛するひとだったそうです。そして、そのスガシカオさんの父親が、高度成長時代の他人を蹴落としてでも勝ち上がるという風潮が嫌いで、争いごとを止めてほしい、という願いを込めて、「止戈男」と名付けたと言います。
父親の時代は、ちょうど高度成長期の時代で「他人を蹴落としてでも出世する」とか「他に迷惑かかっても前に進む」とかそういう社会的風潮で、平和主義者だった父親はそういう事が凄く嫌だったらしく、だから、諍いを止める人間になってほしいという意味で「シカオ(止戈男)」って付けたらしいです。名前の意味がちょっと重かったりするんですけどね(笑) − スガシカオ
諍いを止める、まさに音楽の道を選んだスガシカオさんらしい名前で、もしかしたらその想いが込められているからこそ、芸名ではなく本名で活動しているのかもしれません。