作家

石川啄木

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石川啄木

石川啄木は、1886年に岩手県に生まれ、1912年に肺結核で亡くなる歌人、詩人です。

石川啄木(1886〜1912)

中学生時代に文芸誌『明星』の与謝野晶子や、上級生らの影響を受け文学の道を目指します。

カンニングや成績の悪さ、出席不足などから中学を退学、その後文壇に上京するも、目処が立たず、体調も悪化した石川啄木は故郷に連れ戻されます。

仕事先や住居を転々としながらも、文学の夢を捨てきれず、小説や短歌をつくり、歌集『一握の砂』を発表します。

石川啄木の代表作としてよく知られているのは、たとえば『一握の砂』の以下のような歌が挙げられます。

東海の小島の磯の白砂に
われ泣きぬれて
蟹とたはむる

いのちなき砂のかなしさよ
さらさらと
握れば指のあひだより落つ

たはむれに母を背負ひて
そのあまりかろきに泣きて
三歩あゆまず

はたらけど
はたらけど猶わが生活くらし楽にならざり
ぢつと手を見る

友がみなわれよりえらく見ゆる日よ
花を買ひ来て
妻としたしむ

ふるさとのなまりなつかし
停車場の人ごみの中に
そを聴きにゆく

出典 : 石川啄木『一握の砂』

石川啄木の本名は、石川はじめと言い、ペンネームとして、中学時代には翠江すいこう白蘋はくひんという名前を使用します。

啄木というペンネームを使うようになるのは、17歳の頃、いったん上京するも帰郷したあとのことでした。

この「啄木」という名前は、帰郷後、療養していた際に、窓の外から聞こえてくる啄木鳥きつつきが木を叩く音に心を慰められたことに由来します。